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2017年12月26日(火)実施 JFEスチール東日本製鉄所京浜地区(扇島/川崎)工場見学報告

2018/2/26 横浜国大部会 佐々木隆雄

2017年12月26日(火、横国大冬季休業/年末年始休暇の初日)、幸い天候は朝から晴れ、12;15迄にはJR川崎駅構内時計塔の前に留学生18名、部会員16名計34名が集合(留学生の登録は22名でしたが4名は都合で不参加)駅近くの送迎バスの駐車場まで歩きJFEスチール用意のバスにて扇島にある工場迄案内してもらうことから工場見学がスタートしました。鉄鉱石を原料に最終製品の鋼材までを一貫して行う大手鉄鋼メーカー(高炉メーカー)の工場見学は留学生ばかりでなく部会員にも関心を持ってもらえるだろうとの思いから、3年程前から考えていたことがようやく実施することができたというほっとした気持ちを何故かこの時点で感じ始めていました。

JFEスチールは、2002年に川崎製鉄(川鉄)と日本鋼管(NKK)が経営統合してJFEグループ(JFEホールディングス)が発足し翌2003年の事業再編で両者の鉄鋼部門が統合して発足したものです。手続上は川鉄が非鉄鋼部門を分離した後NKKの鉄鋼部門を継承して社名変更した形になっています。因みにNKKは川鉄のエンジニアリング部門を継承してJFEエンジニアリングに社名変更されています。JFEスチールの製造拠点は4ケ所、そのうち東日本・西日本両製鉄所は高炉を構える「銑鋼一貫製鉄所」と呼ばれる大規模な工場で、東日本製鉄所は旧川鉄工場である千葉地区、旧NKK工場であった京浜地区と東京湾の東西に拠点があり今回はこの京浜地区の工場見学ができることとなったものです。見学して感じたことは大規模ということは当然ですが、人口密度の高い都市に立地していることから環境に配慮していることと、プラスチックごみを炭化してコークスに混ぜる等の各種リサイクル設備も備えている近代的な工場ということでした。今回初めての見学でしたので以下に見学内容少し詳しく書きたいと思います。

私達は、工場構内にあるグループ訪問者の応対・応接場であるアメニティホールで13;30から30分程案内担当者による会社概要の説明を聞きビデオ/動画による工場設備、製造工程、製品である各種鋼材の機能等の予備知識を頭に入れそして工場レイアウト図(原料受け入れから出荷まで一直線に配置されたレイアウト)を見ながら見学ルートを確認して2台のバスに分乗して工場敷地内への出発となりました。

扇島エリアは550万平方メートル(東京ドーム約117個分)の広さがあるとのこと、扇島は本当に大きな人口島であることを実感できます。先ずは原料岸壁へ、鉄の原料である鉄鉱石、石炭は殆どが輸入なのでこの日も中型船、大型船が係留されていて荷下ろし作業中(荷下ろし設備も完備)でした。原料ヤードを過ぎるとバス右手に原料処理設備である石炭を蒸し焼きにしてコークスにするコークス炉との鉄鉱石・コークス・石灰石を混ぜて焼き固めて焼結鉱にする焼結炉があり、左手に高炉2基(吐きだされている白煙から2号高炉稼働中)が見えます。高炉下部から銑鉄が次工程に運ぶ混銑車に取りこまれるのを見ると長い顔のちいさい・ちいさい口から赤く長い舌を出しているようなそんな感じが私にはしました。

次いで製鋼工場、銑鉄から加工しやすいように強い鋼に作り変える工場でここはバスを降りて工場内で実際の転炉を見学、鋼としての出鋼作業までにはまだ時間があるらしくビデオ画面にて転炉による精錬作業と出鋼作業の説明を受けました。そこから徒歩で熱間圧延工場(肉厚3mm以下の薄板圧延)へ、25mm厚さのスラブが加熱されて粗圧延ラインに投入され圧延機で肉厚6oまで圧延され幅が拡がっていくのを目の前で見るのは壮観です。残念ながら仕上げ圧延(ロールの組み合わせ)・冷却システム・コイル状に巻き取る設備は秘密になっているとのことで、詳細が分からないよう見学通路から見えないよう遮壁がありただ通り過ぎるだけとなりました。

最後にラインからコイル状に巻かれた製品としての帯鋼(最小肉厚1.5o)が流れてくるのを見て工場を後にしました。そこから再びバスで製品岸壁を通りアメニティホールに戻りました。時間はもう15:00、Q&Aの時間がなく見学参加者と工場案内していただいガイド二人を含めた集合写真を慌ただしく撮りJFEスチール用意のバスで工場を後にしました。

見学に参加したMr. Nguyen Xuan Hieu(ベトナムからの留学生/工学府・博士課程)から今回の訪問の印象を聞きましたので以下に紹介します(英文も併記しますがポイントをまとめています)。

「私はベトナム、日本両方のウエブサイトでJFEスチールについてのこと、とりわけ、ベトナム企業との合弁会社設立又協業を通してベトナムの経済発展に大いに貢献していることは知っていましたが、今回の見学でこの工場は大手製鉄・製鋼メーカーの大規模工場の一つであることを実感しました。まず見学内容が良く構成されていてJFEスチールという会社の内容と社会貢献の観点からの存在価値についても理解することができましたし、製鉄・製鋼プロセスを、現場で溶融鉄の色を見、加工中の半製品の発する高温を感じつつ、より細かいところまで知る機会となりました。そしてスラブ鋼塊が水と高温、高圧という厳しい環境にも耐える装置により薄板という製品に加工されていくのを目の前でみたことが特に印象に残っています。」

“This is one of the biggest companies manufacturing steel and its products. I knew this from the company website not only in Japan but also in Vietnam, meaning that it has high cooperation and branch with Vietnamese companies and contributes to Vietnamese economic development. My first impression is that the JFE visit was organized professionally like other company visit trips we have ever attended, and which is really helpful for the visitor to understand more about the company and the value it can contribute to the community. Furthermore, I had chances to know more detail about the process of producing steel products with realistic feelings, such as high temperature could be felt when we stood not far from the working place and the color of the melting iron. However, the most impressive one was the way steel was forged and refined with water and modern devices which definitely work under the severe condition of high temperature and pressure.”

以上

(留学生と会員との集合写真)
(留学生での集合写真)


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