本部(東京)/国際交流/横浜国大部会


2018年12月26日(水)実施 JFEスチール東日本製鉄所京浜地区(扇島/川崎)工場見学報告

横浜国大部会
佐々木隆雄(日本製鋼所OB)

奇しくも年度は違うとはいえ前回と同じ12月26日(横国大冬季休業の初日というのも前回と同じでした)にJFEスチール東日本製鉄所京浜地区の工場見学を昨年に引き続き実施することができました。

参加者は留学生16名、会員10名で総勢26名でした。留学生の登録は25名でしたので9名の不参加となりましたが、課題のレポート作成が遅れ苦慮中また体調不良で参加できなくなった学生が大半でした。因みに16名の内訳は4名がJOYプログラム等の短期留学生、他は修士以上の留学生(登録時点では6名が短期、19名が修士以上の留学生)で昨年同様修士以上の学生が多い工場見学となりました。

私達は10時までに集合場所であるJR川崎駅から駅近くの送迎バス駐車場へ歩き、JFEスチール用意のバスに迎えられ工場内のグループ訪問者の応対・応接場であるアメニティーホールに移動しました。10:30から30分程まず総務部長からの歓迎の挨拶、案内担当者による会社概要の説明、ビデオ/動画での工場設備、製造工程、製品であり各種鋼材の機能等の紹介を通してこの工場の予備知識を得ました。この工場は原料受け入れから出荷まで直線に配置されたレイアウトとなっており、550万平方メートルという広さもあるのでバスに乗ってこのレイアウトに沿って移動、製鋼工場と厚板圧延工場はバスを降りて工場内での見学というルートでした。

原料岸壁、原料ヤードを過ぎバスの右側の窓から高炉投入前の原料前処理設備(コークス炉&焼結鉱への化工設備)を見、左側の窓で高炉から容器に移された銑鉄が混銑車(細長いタンク型車両)で運ばれていくのを見て製鋼工場に着きました。今回は主要設備である転炉(銑鉄から鋼への転換炉)が主要工程である脱炭、鋼としての必要成分添加調整、不純物の除去を終えて出鋼という作業に入るのを工場内事務所の窓から見学できました。

転炉は西洋梨のような形でその太い胴体上部の横に出鋼口があるので出鋼のため転炉を約90度(回)転できる炉という意味もあるとの話を聞きました。転炉から溶鋼は、最終工程である圧延のための原板となるスラブ、ビレットを作る次工程である連続鋳造設備の鋳型に注ぎ込みやすいタンデッシュという漏斗型の容器(容器全体は見えませんでしたが)に移されていました。

そこから徒歩で厚板工場へ移動、長さが約100メートルある工場はコンピューターによる自動運転を前提に設計されており、中央部に圧延機がありました。残念ながら熱延工場(薄板圧延工場)もこの工場も年末年始の夕方以降の安価な電気料金での作業を主とした生産計画に入っているとのことで作業はしておらずアメニティーホールに戻ってビデオで実際の作業をしているところの説明を受けました。

最大幅5,300mm。厚さ360mmまでの厚板が製造でき、この設備の最も優れた点は品質レベルアップのための冷却がオンライン加速冷却(冷却温度制御)設備OLACの導入によりされているとのことでした。参考までに、JISでは3mmを境にして薄板、厚板と規定していますが殆どの鉄鋼メーカーは3mm迄薄板、3mmを超えて6mmまでが中板、それ以上150mmまでが厚板150mmを超えると極厚板としています。

見学は厚板工場から再びバスで製品岸壁を通りホールに戻りました。12時迄の見学という予定でしたが12;30迄は時間が取れることになり留学生より感想等を聞く余裕ができました。留学生の関心は環境保全とリサイクルで自国との比較をしながらの3つの質問がありJFEの案内者より回答があったところで時間が来て最後に昨年同様集合写真を撮って工場を後にしました。

JFEより近隣の住民、県内の小中高生の見学を積極的に受け入れている旨の話があり、見学のバスも40名乗りの大型バスを新たに導入する等の対応もしています。当方よりの見学礼状に対し次回も計画がありましたら受け入れる旨の返事がありました。今回も留学生には好評でしたので、次回も修士以上の新規留学生が多い10月以降、今回と同様な内容で計画してみたいと考えています。

以上



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