事務局便り

新年度のご挨拶

三井ボランティアネットワーク事業団 理事長 小野寺 文敏

三井ボランティアネットワーク事業団
理事長 小野寺 文敏

日頃は三井ボランティアネットワーク事業団の活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。今年度のニュースレターをお届けするにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

本事業団は、高齢化社会の到来を見据え、高齢者が積極的に社会活動に参加し活躍するための場を社会に提供すべく、三井グループ各社の尽力により1996年に設立されました。設立以来四半世紀以上を経過し、本年は27年目を迎えます。

シニアの生き甲斐づくり支援を目的とする本事業団は、三井グループの枠を超えた社会貢献活動へと発展・進化を遂げ、三井グループ運営会員各社(2022年度・20社)のOB・OG会員に加え、一般の方々にもご参加いただき、現在のボランティア登録会員数は、約1,500名(2023年1月末現在)となりました。

具体的な活動分野は、①国際交流、②環境保全、③医療・福祉、④文化・教育、⑤スポーツなど多岐にわたり、コロナ禍前の2019年度には年間延べ10,000名を超える会員の皆様にご参加いただいておりました。

しかしながら、2020年初春に発生した新型コロナウイルスの影響により、多くの活動が中止、または延期を余儀なくされました。

その後、2022年7月に発生した新型コロナ第7波では、感染者数こそ激増したものの、行動制限が緩和され、社会や経済の動きが徐々に活性化しました。それに伴い、ボランティア活動再開の動きも活発化してまいりました。

国際交流のメインとなる留学生との一対一交流は、コロナ禍以降はオンラインで実施していますが、2022年秋頃からは留学生と直に対面して行うイベントが続々と再開されました。

一例として、東大柏部会では英語落語鑑賞会を、駒澤大部会では世田谷や鎌倉・江の島の散策、茶道体験会などを開催いたしました。また、千葉大部会では東京国立博物館の見学や、留学生の日本での就職を支援するワークショップを実施いたしました。

関西支部では、神戸大で神戸旧居留地を歩く会や神戸新聞社見学会などが開催されました。また、年度を通じて司馬遼太郎記念館、キッズプラザ大阪(以上大阪府)、旧三井家下鴨別邸(京都府)などの文化施設、および大阪府済生会中津病院などで、積極的にボランティア活動を実施いたしました。

中国支部では、広島平和記念公園での清掃活動などを継続するとともに、視覚障がい者のランニング伴走など、パラスポーツのボランティア活動に着手しました。

これらの活動は、社会からも高い評価を受けております。2022年12月には、長年にわたる児童養護施設エリザベス・サンダース・ホーム(神奈川県大磯町)でのチャリティーコンサートや園内清掃などの活動に対して、神奈川県を中心に活動する「湘南倶楽部」が、神奈川県社会福祉協議会会長賞を受賞しました。

地道な活動を継続的に行ってきたことが評価され、大変うれしく感じております。

さて、本事業団の今後の課題といたしましては、①ウィズコロナ、アフターコロナの時代に即したボランティア活動への取り組み、②新規ボランティア登録会員の拡大、③運営会員会社の拡大、の3点が挙げられます。

まず、ウィズコロナ、アフターコロナという生活様式に合わせたボランティア活動のあり方について、会員会社の運営委員の皆様や会員の皆様と引き続き議論を深めてまいります。

また、定年や雇用の延長に伴い、会員の方々の高齢化が進んでおります。会員会社のOB会等での周知や、定年を迎える前の現役世代に対するキャリア研修等の機会を通じて、本事業団の認知度アップを図ってまいります。

さらに、運営会員会社の拡大につきましては、引き続き関係各位への働きかけを行ってまいります。

本事業団といたしましては、今後ともボランティア活動を通じて社会貢献に努めるとともに、三井グループのCSR活動の一翼を積極的に担い、さらなる三井ブランドの価値向上を目指す所存です。

引き続き、会員会社ならびに会員の皆様のご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。