関西支部(大阪)/国際交流/神戸大学

“留学生交流”記

原 謙三(三井住友海上OB)

“光陰矢の如し”とは良く言ったもので、私が母校の神戸大学へのささやかな恩返しの積りで始めた留学生一対一交流も早や10年を経過、今年で11年目に入ります。これまでに7名の学生と交流し、その半数以上の学生とは折にふれ音信が続いていることは喜ばしい限りであります。

さて、今回はついこの間まで(3月28日)1年たらずお付合いをして来た中国人女学生王さんについて若干触れてみたいと思います。彼女は33才の既婚者で、江蘇省蘇州市(李香蘭の“蘇州夜曲”で有名)の出身で、高等学校の英語の教師をされております。教育関係の一族の中で生まれ育ったせいか、控え目で礼儀正しく、知性を感じるご婦人でした。

来日の動機は、中国においては小学校から英語の教育を施しているにも拘わらず、日中の高校生レベルでの英語学力の比較では日本の方が優れているので、日本の英語教育の有りようを研究することにあったとのこと。

日本の中高生の受けている英語の授業を実際に見学するなど、精力的に調査研究をした勉強家。頭の下がる思いでした。

交流方法としては、これまでの学生に対していたのと同様、月1〜2回観光地に出かけたり、食事を摂ったりしながら日本の文化・習慣などを話すといった具合でしたが、随分喜んで頂けたようです。

彼女は、来日するまでに持っていた日本感が随分変わったと言っておりました。日本の街並みの美しさ(ごみが落ちていない、バランスのとれた佇まい)、日本人の人柄の優しさ(おとなしく、礼儀正しく、親切)、治安の良さ(特に夜間)、生活水準の高さ等々に感銘したようでした。

また、日本料理には特に関心を持ったようで、食事といえば何時も日本料理を食し、食事の度ごとに、一皿一皿を写真に収めてから食べるといった具合。それに加え、食材一つ一つにつきあれこれ質問されて、当方が戸惑わされる場面が多々あり、難儀させられたことも楽しい思い出となっております。

更にまた、日本の風土の美しさにも惚れ込んだようで、昨年の夏休みには、ご主人とお子さんを中国から呼び寄せ、北海道/九州/沖縄など日本列島を縦断する旅をされ、楽しい思い出を作られたようでした。

王さんは、滞日日数が短すぎたと残念がって離日されましたが、来日前と比べて随分日本贔屓になって帰国されましたので、本当に良かったと嬉しく思っております。



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