関西支部(大阪)/国際交流/神戸大学

日本へ里帰りの元留学生夫妻

会員 熊谷克己(商船三井OB)

私が三井V-Netのボランティアとして初めて神戸大学でスリランカからの留学生夫婦に出会ったのは平成15年7月7日であった。ナンディタ氏とランカさんの学生夫婦である。二人の日本語がおぼつかないので英語で対応したが、これから私が彼らのお役にたつことが出来るのかとても不安だった。日常生活で日本語が解らず困っている様子に英語での応対をやめて、私の妻も動員して日本語だけ使うことにした。それから平成20年3月の帰国までの約5年、彼等は苦労しながらも日本の社会に溶け込んでいったようである。これが二人の博士号となって結実したと理解している。この状況については何度か三井V-Netのニュースレターに日本語と英語版で掲載された。

二人の日本滞在中に思い出として幾つかあげられるが先ず、ナンディタ氏の英文の日本語訳であるが、日本に関する見聞録等は素直に翻訳できたが奨学金申請用の論文には工学関係の専門用語があり難渋した。遂には英単語のまま先生に日本語の単語を聞いてほしいとお願いした。この日本語訳の論文による申請で奨学金が認められた時はホッとしたものである。また、引っ越しも数回経験したが、この時私は8トン積みのレンタルトラックを運転した。初めであり、最後であると思っている。平成17年8月に長男ビハーン君が生まれたが、衣類やオモチャはわが家の孫の衣類から"おさがり"を持参して喜ばれた。思い出は尽きない。

さて、今回(9月)4年半ぶりの来日である。二人共にスリランカの大学で准教授として過ごしているが日本語を忘れたのではないかという心配があったが、驚くことに帰国時の日本語レベルなのである。日本を好きだという証であろうと勝手に思っている。今回はランカさんがユネスコからの奨学金により母校神戸大学で勉強する機会を得、これを利用して家族4人全員での訪日となったが、二人の子供がいるためにナンディタ氏も交代で大学へ通い、あわただしい3カ月の滞在で11月26日帰国となった。

この間、以前に交友のあった日本人との再会は大学の先生から近所の仲間にいたるまで広かったようである。10月9日三井V-Net関西事務所で二人からボランティアの皆さんにスリランカ事情を日本語で話しをしていただき、その後は楽しいランチとなり、10月29日は留学中にお世話いただいた神戸大学の瀬口先生をお呼びしてスリランカに関心をお持ちのV-Netの有志も加わり賑やかな昼食会(この日はランカさんの誕生日)となった。更に11月14日は神戸大学で大学当局と三井V-Net共催による留学生の交歓会(50名弱の参加)にもOBとして参加し、当時を思い出していたようであった。

お二人は機械工学(ナンディタ氏)と農学(稲のDNA等の遺伝子の研究)の専門分野でこれから祖国に貢献されるであろうと期待しているが私は、その活躍の場をスリランカから世界にも飛躍していただきたいと願っている。

私事ではありますが、私は彼等に対し「お国で必ず活躍すること!!そしてその様子を実際に見に行くぞ」と伝えていますが、遺憾ながら私の実行力に疑問符がつきそうであります。

最後にお二人から三井V-Netへの感謝の言葉がありましたことをお伝え致します。



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