関西支部(大阪)/医療・福祉/大阪府済生会中津病院


初めてのボランティア

浜地慶子(三井住友銀行OG)

43年間の永い銀行員の生活が終わりに近づいて来た頃、退職後はどのようなライフスタイルにすれば、充実した日々が過ごせるかと考えるようになりました。現職中は、毎日業務に追われ帰宅すれば、くたくたになりそのようなことを考える時間の余裕もなくただ健康を維持するのに精一杯でした。

そして退職の日が間近になり、私は「何が出来るのか?また何をしたいのか?」と自問自答を繰り返すようになりました。やがて退職という卒業の日を迎えました。まずは、永年の疲れを取りつつゆったりと時の流れを感じながら過ごしたいという願望がありました。つぎに今迄に出来なかったこと、是非したいと思うことを整理し実行しました。

朝食は、テレビを見ながら時間をかけ新聞を読みながらコーヒーを飲み、そして住まいは、24時間快適さを求めてリフォームもしました。

時には旅に出て真昼から露天風呂に体を沈め紺碧の空を見つめてのんびりと温泉浴を楽しむ。なんと毎日が快適で自由で気ままな日々だろうと感じました。

ところが2、3ヶ月経過するや否や今度は、何かどこか物足りなさを感じる日々が続きました。その時、たまたま銀行のOB会があり三井V-Netのボランティア活動を知りました。多種多様な活動があり驚きました。そして私は、まったく初めてなので無理なく永く続けることが出来る内容のものがないかと担当の方々に相談させていただきました。そこであまり体力や神経を使わずゆったり静かにできる図書室での貸出しや閲覧のお手伝いが良いかと選びました。

初めての活動の日、1時間を要する済生会中津病院を訪れました。そこは、建物が新しく明るく清潔で、ロビーは植物が多くとても落ち着いた雰囲気でした。病院独特の消毒臭もなく、まるでシティホテルのロビーのような風格がとても気に入りました。

図書室に案内される前にいただいたボランティア専用のエプロンを身につけ久々に緊張し図書室に入りました。なんと書籍は整頓され、パソコンまで完備されていました。書籍の種類は、専門の医学書からマンガや絵本など子供さんへの配慮も充分でした。

活動時間は、わずか10時から12時迄の2時間ですが、その間入院患者、外来患者、付き添いの方々など病院と関わりのある人達が時間を過ごしに、またご自分の病気の知識を学んだり、死の不安を抱えている人などさまざまな人たちが出入りされたりします。

他の院内活動として、時々入院患者の昼食前の配茶の活動があります。ベッドに横たわる方に飲物の注文を聞きお部屋にそれを届けるものです。

どちらの活動も必要以外の会話はなく単純に事務的に行うものなので、同じ目線で優しくお話をするように努めています。この活動を通して健康を維持する大切さやいろいろな方々と接することにより学ぶことが多く、銀行とはまったく違った社会を感じ毎回少し刺激を受けて帰宅します。

私とって初めてのボランティアは、このように身近で自分の出来る範囲で、無理なく行動することにより永く続けられる、そしてちょっぴり社会に参画できる喜びを感じることでした。今後も少しずつ違った活動にも参加して行きたいと思っています。



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