本部(東京)国際交流

活動レポート

川崎市立日本民家園見学会に参加して(2023年11月11日)

駒澤大学部会 白井信雄
(三井住友銀行OB)

11月11日(土)、コロナの感染拡大があり4年ぶりの開催となりました本部主催の川崎市立日本民家園見学会に、駒澤大学部会から留学生8名と会員3名計11名が参加しました。(当初は13名の参加予定でしたが、数日前から気温が下がったこともあり2名の学生が体調を崩し急遽(きゅうきょ)欠席)

今回は横国部会や駒大部会など総勢20名(内訳:留学生12名、会員7名及び事務局1名)が参加しましたが、コロナ禍前に比べるとやや人数が少なく(前回比7名減少)来日する留学生はまだコロナ禍前の水準までには戻り切れていないなと実感した次第です。
それでも、留学生は韓国、台湾、シンガポール、ミャンマー、ウガンダ、ペルー、フランス、フィンランドと多彩な顔触れでした。

日本民家園は川崎市の生田緑地内にあり、古民家の保存を目的に江戸時代を中心に全国から古民家を移築して開園した野外博物館です。ここでは、建築された年が特定できた北村家住宅(1687年、神奈川県秦野市、国指定重要文化財)や越中五箇山の合掌造り江向家住宅家(18世紀初期、富山県南砺市、同国重文)など貴重な建物を建築当時の姿に戻して展示しています。

合掌造りの古民家

合掌造りの古民家

民家園では、三井V-Netの会員でもある民家園ボランティアガイドの近藤様から説明を受けた後、日本語グループと英語グループに分かれ見学がスタートしました。近藤様のお話をお聞きするのも4年ぶりです。
園内に入ると、国内で唯一現存する「馬宿(うまやど)」では当時の馬が小型で土間の狭い空間に7頭ずつ繋がれていた等の説明や、合掌造りの山田家住宅(18世紀初期、富山県南砺市、県指定重文)では、加賀藩の指示により家の床下で火薬の原料となる硝石(糞尿からでたアンモニアが土中細菌の働きで硝石に)を造っていてこの秘密を守るために五箇山の人々は外部との交流が厳しく制限されていた等の熱のこもった説明に留学生も聞き入っていました。
特に、民家の土間の床(三和土(たたき))がセメント/コンクリートなどを使わずに固く整えられていることに、母国の大学では土木工学を学んでいる留学生がとても興味を示していたのは印象的でした。また、当日は肌寒かったこともあって、留学生は囲炉裏のそばに集まり暖をとりながら揺らめく炎にスマホを向けてしきりに写真を撮っていました。

熱心に説明を聞く留学生たち

熱心に説明を聞く留学生たち

ガイドさん達の熱のこもった説明は予定していたよりも30分ほど長くなりましたが、あっという間の2時間でした。紅葉が始まった木々に囲まれた古民家を巡りながら、質素ではあるが豊な自然に恵まれた「日本」の生活を留学生の皆さんがどう感じたのかと思いながらの2時間でもありました。
その後、園内の古民家で温かなお蕎麦(そば)をみんなで食べて暖まり帰路につきました。

参加いただいた留学生や会員の皆様お疲れさまでした。
4年ぶりとなりました今回も、準備にご苦労された事務局の皆様ありがとうございました。 この場をお借りしてお礼申し上げます。

みなさん集まって集合写真

みなさん集まって集合写真

【イ ハウンさんからいただいたご感想】

日本民家園見学の感想

イ ハウン
(駒澤大学、大韓民国東国大学校)

日本民家園見学はまるで江戸時代へタイムスリップしたような特別な経験でした。 民家園には日本各地それぞれの特徴を持つ25軒の民家が展示されています。 これらはすべて歴史的価値を持つ文化財であり、過去の日本人の生活と価値観を示しています。
私が一番印象深かったのは各建物の造形と伝統的な建築様式です。 約200年前に建てられた建物ですが、その精巧さはまるで芸術作品のようで驚きました。 また、囲炉裏(いろり)/馬屋/水車などから今では見られないその時代だけの暮らしと文化も見ることができて有意義でした。
民家園での見学を通じて日本建築固有の美しさを感じ、文化に対する理解も広げることができました。 今後また機会があればもう一度見学したいです。

左から2番目が筆者のイさん

左から2番目が筆者のイさん


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