本部(東京)国際交流

活動レポート

三井V-Net留学生古民家見学会に参加して(2024年11月30日)

駒澤大学部会 滝川博志

2024年11月最後の土曜日に三井V-Net本部事務局が留学生のために主催する古民家見学会に参加しました。駒澤大学から参加したのは、2024年の9月に来日した同大学の交換留学生で欧米系2名、アジア系2名および部会所属のボランティア会員4名の合計8人。朝8時半に駒澤大学駅に集まり、見学会の集合場所である小田急線向ヶ丘遊園駅に向かいました。向ケ丘遊園駅で横浜国大部会のグループと合流して事務局の田中さんの引率の下、会場である川崎市立日本民家園に移動しましたが、その際今回参加の留学生が所謂コロナ以前と比較して大分少なくなっていることに気が付きました。やはりコロナによる交流の中断が影響しているようです。

日本民家園正門に到着してから事務局田中さんが入場券を参加者一人一人に配るとともに本日のガイド役の七沢さんを紹介、留学生の期待も高まってきたようです。 入り口を入って狭い坂道を登ると宿場の入り口、折からの秋の青空の下、真っ赤に色付いたドウダンツツジが出迎えてくれます。馬も一緒に泊まれる馬宿の鈴木家住宅から見学ツアーが始まりました。ここからは七沢さんの英語と日本語による説明を聞きながら古民家を回っていきます。欧州からの2人はまだ日本語も英語もさほど得意ではなさそうですが、七沢さんの軽妙かつ分かりやすい説明に十分楽しんでいました。

薬問屋として当時のVIP用に瓦屋根のついた玄関と住人の居住する板葺き屋根の母屋との対比が面白い三沢家住宅や近くの水車小屋を見た後、農家の名主の家の広い縁側に座って庭の向かいの高台に展示されている合掌造りの家の説明を聞きます。如何にも小春日和に農家の庭先で日向ぼっこをしている感じで気持ちが安らぎます。ここで記念写真を撮影したあと家の中を見るために土間からお勝手にあがりましたが、ここでは留学生たちが囲炉裏を囲んで座り、火をくべるボランティアさんの話を聞きながら囲炉裏の火に見入っていました。

次に合掌造りが並ぶ一角に移動、トイレ休憩をとった後で入った富山県の農家、山田家住宅では家中を燻している煙の中で窓から入る日の光が斜めの筋になって差し込んでいる光景を見ることができました。これはチンダル現象と言うそうですが、薄暗い部屋に充満するうす紫の煙を断ち切るような光の帯はなかなか幻想的で、その中に入ってまるで後光の射すマリヤ様か或いは観音様のような写真を撮って貰っている留学生もいました。

チンダル現象

チンダル現象

「宿場」の紅葉

「宿場」の紅葉

このあと一部修理中の「関東の村」経由で神奈川の古民家を展示してある一角を見学して本日の見学会は終了、ガイドの七沢さんにお礼の拍手を送って三井V-Netとしての団体行動はここまでとなりました。

我々駒澤大学部会もここで解散、欧州からの留学生2名は帰路に就き、残りのアジア系2名が一部ボランティアと一緒に合掌造りの山下家住宅にある休憩所で日本蕎麦をいただきました。食事を摂りながら眺めた窓のそとの紅葉がたいへん美しく一幅の絵のようだったのが強く印象に残っています。なお、我々の席には横浜国大の留学生も1名同席して大学を超えた交流の一助ともなりました。

秋も終わりの季節でしたが柔らかな日が当たる気持ちの良い里山で日本の古民家に触れることができ留学生達も日本家屋の質素な美しさを記憶に留めたようです。本部の貴重な企画およびその実行のために尽力された事務局の皆さまにあらためて感謝の意を表したいと思います。

昼食処からの紅葉

昼食処からの紅葉

集合写真

集合写真


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