本部(東京)国際交流
歴史と紅葉のウォーキング開催報告(2023年12月2日)
駒澤大学部会
滝川博志(三井物産OB)
これまでは秋の行事として奥多摩で紅葉狩りウオーキングを行ってきましたが、今年は駒澤大学からバスで簡単に行ける等々力・九品仏方面での紅葉鑑賞ウオーキングを企画しました。
当初は等々力渓谷の遊歩道で都内唯一の渓谷美を楽しんだあと等々力不動尊境内の紅葉を鑑賞する積りでいたのですが、10月末に下見に行ったところ倒木のために遊歩道は来春まで通行禁止になっていることが判明。ついては遊歩道に替えて付近の野毛大塚古墳をコースに加え「歴史と紅葉のウオーキング」として実行することになりました。
当日は参加予定の留学生9名全員が午後1時に大学の深沢キャンパス前に集合、ボランティア4名と共にバスで大井町線等々力駅前に出て、ここで日本で勤務している先輩留学生とボランティア各1名をピックアップ、総勢15人でまず野毛大塚古墳に向かいました。
古墳の上に登り築造時期、被葬者や副葬品などについて簡単な説明をしてから等々力渓谷に下り「不動の滝」のかたわらにある甘味処に到着。あんみつ、お汁粉など日本独特のスイーツを留学生に味わって貰いました。
甘味処をあとにして等々力不動尊の展望テラスの下の庭園に着くや青空を背に陽光に映える紅葉が目に入って、留学生からも歓声があがりました。美しいものに感動するのは洋の東西を問わないものと実感。つぎに本堂のある崖の上の境内に登る途中でもステンドグラスのような紅葉を楽しみ、展望テラスで一休みしてから等々力駅に向かいました。
等々力駅から電車で移動して九品仏浄真寺へ。ここも世田谷の紅葉の名所のひとつで、暖冬のために完全に紅葉していない木も有ったものの、緑の葉と赤く色づいた葉が重なっているのも風情があり、名刹の山門や鐘楼を背景に見る紅葉もまた一興。ここで九体の仏像の由来などを紹介したのですが、どこまで留学生に理解して貰えたものか。
暮色が濃くなりつつある中、浄真寺をあとにして自由が丘駅まで歩き午後4時半ごろ現地解散。留学生達はバスで直接寮に戻る人たちや自由が丘駅付近を散策する或いは夕食をするグループなどに分かれて行きました。
なお後日の一対一交流の際に担当の留学生から、浄真寺本堂の前の一対の白い鶴の置物が西を向いていたことを教えられました。中国語で「駕鶴帰西」と言って亡くなった人が鶴に乗って西へ行くことを表しているそうです。浄真寺の白鶴がその話を踏まえているかどうかは判然としませんが、これまで何回も見ていながらその向いている方角や意味について考えたことも無かったことを反省した次第。留学生との交流は常に新しい気づきがあることを再確認しました。
以上
「歴史と紅葉のウオーキング」に参加して
ライ イェユー
(義守大学、台湾)
2023年12月2日歴史と紅葉のウオーキングに参加しました。あの日の天気はとても良く晴れていました。明るい太陽、青い空そして新鮮な空気、心地がすごく良かったです。やっぱり素晴らしい天気はウオーキングには不可欠だと思います。おかげで初めて紅葉を鑑賞することに良い印象が残りました。暖かい陽光が鮮やかな紅葉に映えて想像以上に綺麗だと感じます。道の途中、澄んだ小川に橋や小さい神社と紅葉が映っていました。水面を通じて反射される映像も独特でした。流れる水の穏やかな波が風景を豊かにしました。崖の階段を上りきったとたん目に入った景色は私を驚かせました。上から見下ろす光景はマグマの床のようでした。そよそよと吹く風が快く感じました。気持ちがとても愉快でした。
紅葉を鑑賞してから、お寺を訪れました。大きな仏像はかなり壮観ですけれども、その前に私の目は黄金色の銀杏の木に引き付けられていました。紅色の紅葉に感じる驚きとは違って、黄金色の銀杏は幸せな感じがありました。しかし、仏像を見ると、心が落ち着きました。荘厳な雰囲気に思わず厳粛な気持ちになりました。お寺の境内に一つ気になることがあります。それは鶴の彫像。本堂の前に二羽の鶴の彫刻があります。私の国では死んだ人が鶴に連れて行かれるという伝説があります。死後の世界は西の方です。お寺の鶴の彫刻も西の方に向いています。こんなに丁寧に造られたお寺があるなんて驚きました。本当にあちこちに驚きがありあます。
今回のウオーキングは本当に私に多くの美しい風景を見せてくれて良い思い出を作ってくれました。これからもこのような活動に引き続き参加したいです。
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