本部(東京)国際交流
留学生のための着物正装体験(2023年11月23日実施)/報告書
横国大部会
佐々木隆雄(日本製鋼所OB)
2023年11月23日(木、祝日)11:30から16:00近くまで、服飾文化研究会/横浜市の教室で着物着付け師の方々の協力を得てこのイベントを実施しました。
2016年から開始し年1回のペースで実施、2020~2022はコロナパンデミックのため中止、そして今回再開で5回目のイベントとなりました。参加者は女性10名男性2名の12名でした(直前にそれぞれの事由により3名のキャンセルあり)。
この着物正装体験では当初から3つのフェーズ、第1フェーズ:着物を着る/着付けてもらう、第2フェーズ:絶好の写真撮影スポットである近くの厳島神社まで歩き人通りの多い風景の中に溶け込んでみる、第3フェーズ:着付け師代表の方から着物にまつわる話を聞く、に分けて実施していました。
今回も同じで具体的には、各フェーズそれぞれ1名、計3名の参加留学生から日本語での感想文(以下に添付)を寄稿していただいたのでそれを一読ください。同じく添付した写真を眺めながら一読、ほっこりとした気分になっていただけたら幸いです。
[着物着付け]
ハン セヒ(セジョン大学)
三井 V-Netの支援で着物を試着するのができた。着物のデザインは、事前に調べた個人の身長に基づいて割り振られた。本人の好みに合わせてデザインを選択できないという点は残念だったが、華やかで日本らしいデザインを割り当てられていたのでとても満足した。
広間で専門的な職員の方が留学生の着物着用を1対1で手伝ってくださった。初めての順番なので、全部着用するまでほぼ1時間かかったようだ。この長い間同じ姿勢で立ちっぱなしだったので着物を着てからすぐ疲れてしまった。しかし職員の方が優しくずっと声をかけてくださって耐えることができた。また、着物を着る過程を鏡で見守りながら、着物の一重一重、着る人の体型に合わせて即席で裁断して丁寧に生地を重ねて折るのが本当にプロらしいと感じた。
着物は一人で着るには難しいということは知っていたが、実際にここまで真心がこもっているのかまで考えられなかった。単純に生地の華やかな色味とデザインだけでなく、着るまでの過程で入る真心があるため、着物がより美しく感じられるということを改めて悟った。ちなみに着物を全部着た後は友達と一緒に写真を撮りながら時間を過ごしたが、思ったより動きが不便ではなかった。幼い頃、キャラクターに着物を着せるコンピューターゲームをしたことがある。該当ゲームで着物を着たキャラクターはおもちゃの兵隊のようにまともに歩くことができなかったが、実際に着てみると、歩くことがそれほど不便ではなかった。単純に着物を着るだけではなく、着るまでの過程、そして実際に着た後の感じを体験する良い機会だったと思う。
[厳島神社への一種のデモ散歩]
ホン ソヒ(セジョン大学)
日本に来たら必ずしたいことの一つが友達と着物を着ることでしたが、みんなで着てみる機会があって良かったです。みんなで着物を着て日本の街を歩くと新鮮な気分になりました。
異国情緒あふれる横浜の伊勢佐木町の中で、日本ならではの雰囲気を存分に感じられるところがあるのが不思議でした。小さな神社でしたが、神社のすべての構成は整っていたので、村人が気軽に立ち寄るのに良い場所だったと思います。もともと村の住民たちの生活を守り、彼らが気楽に休める憩いの場のような気がしました。私たちもそこできれいな写真も残して神社のきれいな空気の匂いを嗅ぎながら気分転換になりました。また良い気運をもらうことができました。
友達と一緒に来たという点で良い思い出を作ることができた大切な経験でした。 着物を着て神社に行ったのは初めてでしたが、本当の日本文化を体験したようです。
[服飾文化研究会・国際交流部門責任者による着物に関わる講話]
ホン ダビン(セジョン大学)
着物体験が終わり、着物関連の講演を聞いた。着物が中国から来たという新しい情報も得て有益な時間だった。言葉での説明にとどまらず、実際に着物を着た私たちを通じて直接例を挙げながら講義をしてくださって理解がさらに深まっまた。
着物の帯の形が着物を着せてくれる人が着用した人のイメージに合わせて色々な形を表現するということもまた初めて知った情報だった。一番記憶に残るのは着物の作り方を見せてくれたことだが、布を直接裂きながら着物の形が完成していくのを見ることができて興味深かった。
面白かったのは私一人が女性用のはかまを着ていたが、はかまは着物と座り方も違うし、見た目もかなり違う。
このような点が目立ったのか、他の人が追加質問をしてくれて、前に出て女性用のはかまについての説明と男性用のはかまと女性用のはかまの違いについての説明も聞けて面白かった。着物を試着することにとどまらず、着物に関する講義を聞くことで着物についてもっと深く理解できたと思う。
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